JR西日本の京阪神地区は首都圏と大きな違いがあります。
JRの路線が乗り放題になるお得な切符が券売機に販売していないのです。
試しにJRおでかけネットで出発地 京阪神エリア 目的地 京阪神エリアで検索してみると
全部 頭に「e5489」と付いています。
昔は関西1デイパスが発売されていましたが2023年春をもって発売されなくなりました。
京阪神でJRの路線が乗り放題の切符はもう存在していない?
というわけではありません
EX予約を使えば、京阪神エリアを乗り放題の三都物語周遊乗車券が発券できます。
この切符が京阪神エリアの周遊でかなり便利ですのでEX予約を使って京都や大阪や神戸に行く方は知っておきたい情報だと思いますのでご紹介します。
三都物語周遊乗車券とは?
京阪神自由周遊区間内の普通列車(快速・新快速含む)の普通車自由席が乗り放題となる
フリータイプのきっぷです。
周遊区間はこちらを参照してください。
JRの長距離切符を購入したときに有効になる特定都区市内制度の
京都市内・大阪市内・神戸市内の3つの都市をつなぎ合わせた範囲となっています。
高槻とか芦屋などの駅は特定都区市内制度の駅に含まれていませんが、三都物語周遊乗車券では乗り降り自由となっています。
三都物語周遊乗車券の購入方法・受け取り方法
三都物語周遊乗車券の購入はやや複雑ですので手順を追って説明します。
以下が購入手順です。
①EX予約で新幹線のEX予約サービスまたはe特急券を購入する
②予約確認/変更/払戻の項目を選択する
③予約している新幹線の詳細を選択する
④EX旅先予約を選択する
⑤着駅が近畿地方以外の場合はエリアを「近畿」にする※
※着駅が近畿地方の場合はスキップ
⑥三都物語周遊乗車券のバナーを選択
⑦本日から1ヶ月後までの任意の日付と人数を選択し検索する
⑧検索結果で三都物語周遊乗車券が出力されるので選択する
⑨e5489にログインをして了承を選択する
⑩最終確認でご利用開始日とご利用人数を確認する
⑪お支払いの選択で登録したクレジットカードを選択し、購入する
①EX予約で新幹線のEX予約サービスまたはe特急券を購入する
任意の区間の新幹線のEX予約サービスまたはe特急券を購入します。
勘違いしやすいですが発着駅は京都・新大阪・新神戸でなくても切符は購入することができます。
関西の周遊券として利用するなら京都~新大阪の区間で購入するのが安くて実用性があると思います。
② 予約確認/変更/払戻の項目を選択する
Webサイトとかで購入方法を調べると「EX旅先予約」から切符を購入できるよ と記載があるのですが
メインメニューにあるEX旅先予約ではなく、まず予約確認/変更/払戻を選択します。
③ 予約している新幹線の詳細を選択する
予約確認/変更/払戻を選択すると予約した列車が表示されますので詳細を選択してください。
④EX旅先予約を選択する
詳細を選択するとEX旅先予約の項目が出てきますのでこちらを選択してください。
⑤着駅が近畿地方以外の場合はエリアを「近畿」にする
⑥三都物語周遊乗車券のバナーを選択
EX旅先予約を選択すると最初に着駅の地域で利用できるきっぷやホテル・宿が出てきますので、エリアのプルダウンを「近畿」にします。
※着駅が近畿の場合はこの操作は不要です
エリアを近畿にすると三都物語周遊乗車券のバナーが表示されますので選択してください。
メインメニューにあったEX旅先予約を選択するとバナー自体が表示されないようになっていますのでバナーが表示されるかどうかを確認してください。
⑦本日から1ヶ月後までの任意の日付と人数を選択し検索する
日付はサイトにアクセスした日(今日)から1ヶ月後まで任意で選択可能です。
利用する日に合わせて選択してください。
人数も選択できますが予約した人数分しか選択できないようになっているようです。
⑧検索結果で三都物語周遊乗車券が出力されるので選択する
検索を選択すると検索結果が表示されます。
三都物語周遊乗車券が出力されるのでそちらを選択してください。
⑨e5489にログインをして了承を選択する
切符を購入するのに、e5489の会員登録が必要になりますので未登録の方は登録もお忘れなく
⑩最終確認でご利用開始日とご利用人数を確認する
⑪お支払いの選択で登録したクレジットカードを選択し、購入する
最後に最終確認で購入内容を確認し、クレジットカードで購入します。
購入で使用したクレジットカードは受け取りの時に必要になりますので忘れずに持参してください。
受け取り方法
三都物語周遊乗車券をインターネットで購入した後は、券売機などで
切符を受け取る必要があります。
以下が受け取り手順です。
受け取りに必要なもの決済クレジットカード、予約番号(5桁)、電話番号(下4桁)
① JR西日本管内のみどりの券売機がある駅に行く
② 券売機で「予約したきっぷのお受取り」を選択
③ JR西日本5489サービスを選択
④ 購入時に使用したクレジットカードを券売機に投入
⑤ 確認をして発券する
三都物語周遊乗車券の主な使い方
京都・大阪・神戸の三都を単純に周遊したいとき
JR西日本の京阪神地区を周遊できる切符で関西1dayパスというのがかつて発売されていましたが現在では発売されていません。
JR西日本では首都圏でいう都区内パスや休日お出かけパスに相当するものが発売されていないのは痛手ですね
なので三都周遊乗車券はEXサービスで新幹線を利用しなくてはいけない条件がありますが、条件を満たせば、関西唯一の周遊きっぷとして利用することができます。
しかも3日間で1,250円ですので1日あたり約420円ほどですのでちょい乗りでも十分に元がとれます。
京都・大阪・神戸を移動して巡るのも良し、京都・大阪・神戸それぞれを小刻みに移動するのも良しで様々な周遊ができます。
関西在住で2泊3日以内の新幹線を使った旅行をするとき
EX予約でチケットレスで乗車する時は特定都区市内制度が適用されず新幹線駅から新幹線駅までが有効となります。
例えば京都から博多に行く場合は通常の乗車券は京都市内→福岡市内という券面になります。
この場合、嵯峨野線の嵯峨嵐山から鹿児島線の南福岡まで1枚の切符で行くことができますが、EX予約だと京都→博多までしか効力がありません。
そんな時に使えるのが三都物語周遊乗車券です。
EX予約で移動すると仮定して京都市内の嵯峨嵐山から京都までの移動は運賃が240円ですので普通に支払ったほうが安上がりですが
嵯峨嵐山から新大阪までの移動だと運賃が860円になりますので単純往復だけで元がとれますし、京都→博多より新大阪→博多の方が運賃と特急券が少々安くなりますので節約になります。
嵯峨嵐山~南福岡 往復の料金
乗車券+e特急券
券種 | 区間 | 値段 |
往復乗車券 | 京都市内 ~ 福岡市内 | 18,000円 |
特急券 | 京都 ~ 博多(往復) | 6,400円 × 2 = 12,800円 |
計 30,800円 |
EX予約(早得7) + IC運賃
券種 | 区間 | 値段 |
IC運賃 | 嵯峨嵐山 ~京都(往復) | 240円 × 2 = 480円 |
EX予約(早得7) | 京都 ~ 博多(往復) | 13,820円 × 2 = 27,640円 |
IC運賃 | 博多 ~ 南福岡(往復) | 230円 × 2 = 460円 |
計 28,580円 |
EX予約(早得7) + 三都物語周遊乗車券 + IC運賃
券種 | 区間 | 値段 |
三都物語周遊乗車券 | 嵯峨嵐山~新大阪(往復) | 1,250円 |
EX予約(早得7) | 新大阪 ~ 博多(往復) | 13,140円 × 2 = 26,280円 |
IC運賃 | 博多 ~ 南福岡(往復) | 230円 × 2 = 460円 |
計 27,990円 |
ただし博多だとに到着した後にJRや地下鉄に乗車できる乗り放題きっぷの設定がありませんので目的地の駅まで通常運賃を支払って移動する必要があります。
新幹線で京都で下車して大阪や神戸に向かうとき
京都から神戸まで東西に長い範囲で乗り放題になるのでうまく活用することで若干運賃を抑えることができます。
例えば京都で新幹線を下車する場合で
新横浜から乗車すると新大阪で下車する場合よりも特急券が若干安くなります。
京都からは乗車券だけで乗車できる新快速が運行されており、大阪まで30分、三ノ宮まで60分弱で行くことができます。
神戸だと新幹線駅は新神戸駅になり、市街地に行くには地下鉄を乗り換えなくてはいけませんので在来線で移動する方がスムーズな場合があります。
運賃や特急券の節約になるので大阪・神戸に訪問する際は、京都で降りて新幹線とは違ったルートで移動するのも良いかもしれません。
逆の山陽地方から来て新大阪から京都方面に移動するときにも有効活用することができます。
新快速に乗車できるので、他の私鉄で移動するよりも早くアクセス可能です。
三都物語周遊乗車券のメリット
とにかく安い
三都物語周遊乗車券は3日間 1,250円で日割り計算すると約420円ほどになりますのでめちゃくちゃに安いです。
周遊券としてはもちろん、遠方にある周遊エリアの駅の往復としても利用する価値があります。
京都基準で考えると
片道だと兵庫駅
往復だと塚本以遠の往復
で元が取れる計算になります。
さすがに安すぎたのか2024年に値上げされるみたいですが、どのタイミングで値上げがされるのか今のところ情報はないです。
有効期限が長い
有効期限は3日間と周遊券としては長い部類に入ります。
新幹線の抱き合わせ販売なので京都や新大阪の移動には私鉄や地下鉄じゃなくてこの切符でJRを使って来てね というメッセージ性が感じとれます。
日帰りの往復にも使えますが、2泊3日での旅行の往復にも使えてしまいます。
他には短距離の移動を2日や3日に分けて行うなんて使い方も可能です。
周遊区間が東西に長い
周遊区間は京都市内・大阪市内・神戸市内の範囲をそれぞれつなげた範囲となっていますのでJR京都線やJR神戸線の区間を大きくカバーしています。
東は山科、西は舞子まで周遊が可能なので京都・大阪・神戸の3都市を周遊するにはうってつけです。
三都物語周遊乗車券のデメリット
購入方法が複雑
三都物語周遊乗車券はインターネットののみの販売でさらに購入方法が複雑です。
EX旅先予約からe5489にアクセスできるバナーを選択して購入画面へ遷移するのですが、
EX旅先予約は
①メインメニュー → EX旅先予約
②予約確認/変更/払戻 → 詳細 → EX旅先予約
の2パターンの遷移方法があります。
三都物語周遊乗車券を購入するならば②のパターンなのですが、
初めて購入する方は①のパターンで遷移して購入できなくて戸惑ってしまうまどろっこしいUIになっています。
なので購入するのにEX予約のサイトのクセを知っておかないとスムーズには買えないです。
駅の窓口や券売機と違って人に聞いて購入するというハードルが高いので
EX予約を頻繁に利用していているミドルユーザーからヘビーユーザー向けの切符なのかもしれません。
EXサービスとe5489の会員に登録するのが前提
駅の券売機は誰でも簡単に購入することができる一方でEX予約の抱き合わせ商品である三都物語周遊乗車券は新幹線に乗車するためにEX予約・スマートEXのEXサービスと三都物語周遊乗車券を購入するためにe5489の二つのサービスの登録が必要になります。
この切符を利用するために2つのサービスの会員登録をしなくてはいけないので少々めんどくさいです。
そして、切符を購入するのにクレジットカードの利用が必須なので、クレジットカードを所持していない方は切符を購入できないのも窓口や券売機で販売している切符と異なるところです。
特急列車を利用するときに運賃の部分だけ有効にならない
利用できる列車は快速や各駅停車の普通列車のみとなります。
特急列車に乗車する場合は別途、乗車券と特急券が必要になります。
(18きっぷと同じですね)
乗り降りする場合に紙の切符に対応する自動改札機に通らなくてはいけない
三都物語周遊乗車券は自動改札機を通ることができますが紙の切符なので紙の切符に対応している自動改札機を探して入出場しなくてはいけません。
駅によってはICカードでの入出場しかできない改札口があるのでそういった場合は、
インターホンで係員さんを呼び出して対応してもらうなど少々、手間です。
IC対応になったら良いですが、なったとしてもICOCAだけとかになりそうですね
南北の移動に弱い
三都物語周遊乗車券のエリアは東西には長いですが、南北の移動には不向きです。
JR宝塚線は全線エリア外ですし、阪和線は杉本町までですので堺市まで
停まらない快速を使えないです。
南北の移動をする際にエリア外からエリア外に移動する場合は、三都物語周遊乗車券よりも普通にICカードや切符で運賃を支払ったほうが安上がりになるパターンが多いと思います。
乗り越し精算機で乗り越し精算を行うと切符が自動で回収される
Xで調べた情報によりますとエリア外で乗り越し精算機で乗り越し精算を行うと切符が自動で回収されてしまうみたいです。
乗り越しの際は係員窓口で乗り越し精算を行う必要があります。
エリア内の駅から宝塚、明石、堺市、八尾などのエリア外に出る場合は注意したいですね
京阪神エリアでの周遊で便利な三都物語周遊乗車券について紹介しました。
発券までのハードルはやや高めですが、うまく活用できればフリーきっぷが現在存在しない京阪神エリアをお得におでかけや移動することができます。
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