旅行をするなら色んなところに自動車で時間とか交通の便とか何も気にせずに観光地に行きたいですよね
でも自宅から車を運転するのは大変だなぁ〜
ってときにおすすめの切符があります!
それがレール&レンタカーきっぷです。
レール&レンタカーきっぷ というのが駅レンタカーで昔から発売されているのですがイマイチ知名度がなくて何か見たことあるけど
実際に買い方とか使い方が分からない切符なんじゃないかと思います。
かくいう筆者ゆうひもそうでした。
レール&レンタカーきっぷについて解説編と利用編の2記事投稿しますのでこの2記事を見て駅レンタカーのある営業所まで鉄道を利用して、そこからレンタカーで観光地に行ってみてください。
今回は解説編です。
レール&レンタカーきっぷの概要
レール&レンタカーきっぷというのはJRと駅レンタカーを組み合わせたお得なきっぷで、利用条件を満たせば、同乗者全員の
JR線の乗車券が20%割引+特急料金やグリーン料金等が10%割引で
利用できます。
例えば、東京から大阪に移動する際に京都で途中下車してレンタカーで観光したいという場合は
通常料金(駅レンプラン) | ||
項目 | 料金 | 備考 |
乗車券の運賃(東京-大阪) | 8,910 | |
新幹線(ひかり)の指定席特急料金(東京-京都) | 5,810 | |
レンタカー代 Kクラス 12時間(駅レンプラン) | 5,540 | 免責補償料は含まれない |
免責補償料 | 1,100 | |
合計 | 21,360 |
レール&レンタカー | ||
項目 | 料金 | 備考 |
乗車券の運賃(東京-大阪) | 7,120 | 2割引 |
新幹線(ひかり)の指定席特急料金(東京-京都) | 5,220 | 1割引 |
レンタカー代 Kクラス 12時間(レール&レンタカープラン) |
7,260 | 免責補償料が含まれる |
合計 | 19,600 |
表の通り、レール&レンタカーきっぷを利用すると同じ内容でも、
1,760円も安く利用することができます。
これはあくまで1人で利用した場合の話で、
レール&レンタカーきっぷは同一行程の
同行者全員に乗車券と特急券の割引を受けることが可能になります。
4人家族で旅行する際は、その4人全員 乗車券と特急券が割引になるので、人数が多ければ多いほどお得感が増していきます。
あと、乗車券の距離が長ければ長いほど、割引される金額も大きくなるので長距離の旅行にもおすすめのきっぷです。
レンタカーの料金もベーシックタイプのKクラスとSクラスでは利用時間が12時間までは一定の金額ですので日帰りのレンタカー利用に重宝できます。
また、デフォルトで免責補償料がセットになっていますので
万が一のことが起こったとしても安心です。
※ノンオペレーションチャージ(N.O.C)は対象外です。
レール&レンタカーきっぷについて
公式サイトで分かりやすく説明しています。詳しくはこちら
レール&レンタカーきっぷの買い方
レール&レンタカーきっぷの購入の仕方ですが、Webサイトや駅の券売機できっぷを購入することはできず、みどりの窓口でしか購入することができません。
まず最初に駅レンタカーのサイトで
レール&レンタカーを予約する のボタンを押します。
そうするとメールに予約フォームが送信されるのでリンクをクリックします。
出発営業所/返却営業所、出発日時/返却日時 車両タイプを選択します。
車種クラスを選択します。(※値段は2023年4月現在の値段)
諸々の最終確認を行った後に正式回答通知というのがメールで送信されます。
メールの中に予約番号という番号があります。
この予約番号はみどりの窓口でレール&レンタカーきっぷを購入する際に必要ですので
メールを誤って消去しないように注意してください。
Webサイトで駅レンタカーの予約を行った後は、
近くのみどりの窓口でレール&レンタカーきっぷを発券します。
みどりの窓口で乗車券・特急券そして駅レンタカー券を同時に発券します。
画像のように乗車券・特急券の区間、駅レンタカーの予約番号を紙などに書いておくとスムーズに発券できると思います。
乗車券・特急券・駅レンタカー券を発券しました。
あらかじめ乗車券・特急券の区間や駅レンタカーの予約番号を伝えても
特殊なきっぷですので発券に5分~10分くらいかかってしまいます。
購入の際は余裕をもって購入することをおすすめします。
ちゃんと乗車券は2割引、特急券は1割引になっています。
これらはこのまま自動改札に通して使用することができます。
一方、駅レンタカー券は駅の改札で使用することはないですが
レンタカーを利用する際に、営業所の係員さんに渡す必要があるので大事にとっておいてください。
レール&レンタカーきっぷの細かいルール
レール&レンタカーきっぷはお得ではあるんですが、細かいルールが多いです。
駅レンタカーのサイトに利用条件が書かれていますが、読むのが億劫な人のためにかいつまんでルールを説明します。
割引が受けられる距離は営業キロが201km以上
JR線の「片道」、「往復」、「連続」乗車券の営業キロが201km以上の利用だと乗車券が2割引、特急券が1割引となります。
逆に、乗車券の距離が200㎞以下の場合だと割引を受けることができません。 東京からだと新幹線の駅だと
東海道新幹線 掛川
東北新幹線 郡山
上越新幹線 浦佐
北陸新幹線 長野
から割引を受けることができます。
これはあくまで片道の話で、往復で201㎞以上超えていれば良いので
単純に熱海、宇都宮、高崎を往復乗車券で購入すればレール&レンタカーの割引を受けることができます。
ただ駅レンタカーを利用する営業所は発駅から101㎞以上、離れていなくてはなりません。
例としては、東京から宇都宮までレール&レンタカーきっぷを利用すると
東京から101km以上 離れている宇都宮の営業所では駅レンタカーを利用することは可能ですが、手前の小山の営業所では、東京から100㎞以下なのでレンタカーを利用することはできません。
最初にJR線をある程度、乗ることが条件みたいです。
また特殊例として、レンタカーを乗り捨てする際に、片道2行程でJR線を利用することができます。
例としては、東京から前橋に移動し、前橋でレンタカーを借りて移動します。
そして軽井沢でレンタカーを返却した場合、東京~前橋はもちろん
軽井沢~東京でも割引を受けることができます。(たぶん)
乗車券が有効期間内である限りレンタカーの 利用回数に制限なし
1回の旅行において、レンタカーの利用回数に制限はありません。
つまり、東京から大阪の区間をレール&レンタカーで発券した場合、
熱海でレンタカーを借りて、その次に名古屋でレンタカーを再び借りることもできます。
1回でも2回以上でもレンタカーの値段は変わらないのでこれは豆知識として覚えておいてください。
連絡会社線について
レール&レンタカーきっぷでは通常の乗車券と同様に第3セクター路線を経由して乗車券を発券することができます。
ただし、連絡会社線内では運賃の割引がされないのと、営業キロの計算に含まれませんので注意してください。
伊豆急下田や宮津など連絡会社線内に駅レンタカーの営業所がある駅もありますが、駅レンタカー自体は利用が可能ですが、割引の区間としては
伊豆急下田だと発駅から伊東まで
宮津だと発駅から西舞鶴、福知山、豊岡のいずれまでの割引運賃と営業キロとなります。
詳しくはこちらをご参照ください。
レール&レンタカーきっぷのメリット・デメリット
メリット
複数人の利用だとレンタカー代が実質タダ
レール&レンタカーきっぷは乗車券が2割引、特急券が1割引になります。
この割引はレンタカーを利用する全員に適用されます。
レンタカーの利用料金は1人で利用しようと複数人で利用しようと一定なので複数人で利用した方がお得になります。
レール&レンタカーきっぷを4人で利用することを仮定すると
Kクラス24時間の料金は9,240円なので4人で割ると2,310円になります。
乗車券と特急券の割引料金が正規料金より2,500円以上の割引なら実質、乗車券と特急券が安くなってレンタカーがタダで利用できるので複数人の旅行だと使わない理由はないです。
1人の利用だと流石にタダとは行きませんが、レンタカーを安く利用することが出来ます。
のぞみ・みずほ以外の新幹線・特急列車が1割引になる
新幹線ののぞみ・みずほを除く、全ての新幹線・特急列車の特急料金が1割引になります。
乗車券の区間は条件を満たしていれば好きに選べる
乗車券の発駅と着駅の指定は自由度が高いです。
必ずしもレンタカーを借りる営業所の駅を着駅にしなくても良く購入した乗車券の営業キロが201kmかつ発駅から営業所のある駅まで101km以上の条件を満たせば、レンタカーを借りる営業所からめちゃくちゃ遠くても問題は無いです。
長距離の乗車券ももちろんレンタカー&レールきっぷで購入が可能でレンタカーはあまり使わないけど少しでも乗車券代を抑えたい場合でもレール&レンタカーきっぷの効力を発揮してくれると思います。
筆者ゆうひの場合は
琵琶湖1周したいなと思ったときにレール&レンタカーきっぷを利用しました。
そのとき、米原の営業所でレンタカーを借りたのですが乗車券は発駅が分倍河原、着駅を東京都区内としました。
経由駅としては大宮、金沢、名古屋の俗に言う北陸一周乗車券です。
これは片道乗車券で、JRの乗車券の遠距離逓減制の特徴を活かして行きが北陸経由、帰りが東海道経由でレール&レンタカーきっぷで2割引になったので1万円ちょっとで往復することができました。
このように活用すると交通費をグッと抑えることができます。
近隣の営業所だと無料で乗り捨てができる
駅レンタカーの特徴としましては必ずしも借りた営業所でレンタカーを返す必要はなく、別の営業所でレンタカーを返却する(乗り捨て)が可能です。
さらに借りた営業所から50km以内であれば乗り捨て料金が無料なので
レンタカーで駅から駅へ移動することも可能です。
返却先の営業所が新幹線のアクセス駅だったりすれば返却した後にすぐに自宅へ帰ることもできますし、借りた営業所に返却するのは味気ないなと思った時は乗り捨てを使って旅のバリエーションを増やすこともできます。
列車の本数が少ない地方でこの乗り捨てを利用することで移動時間のロスを削減することができます。
デメリット
往復割引や乗継割引が適用外
レール&レンタカーきっぷでは他の割引と併用することが出来ません。
JRの切符の割引というのは、往復割引や乗継割引などのことです。
例えば、東京から広島まで往復乗車券を購入すると
東京〜広島が601km以上の営業キロがありますので、往復割引が適用されます。
同区間をレール&レンタカーきっぷで購入すると
片道乗車券の2割引の値段×2の値段となりそこから
さらに往復割引が上乗せされる訳ではありません。
東京~広島 乗車券 比較 | ||
乗車券名 | 料金 | 備考 |
往復乗車券 | 21,380円 | 1割引 |
レール&レンタカーきっぷ | 19,000円 | 2割引 |
乗継割引も同様で、新幹線の特急券と乗り換え先の特急の特急券を購入しても、新幹線の特急券だけが1割引になり、特急券は定価の値段のままです。
筆者ゆうひも初めてレール&レンタカーを利用した時に広島に行ったのですが、この時は
レール&レンタカーきっぷです乗車券が2割引、そしてさらに往復割引を掛け合わせてさらに割引が見込めるゾ
と思ったのですが見事に往復割引が適用不可なのを知らずに購入して
あれ?ちょっと高くない? と騙されてしまいました笑
レール&レンタカーきっぷは常に
乗車券 2割引
特急券 1割引
とシンプルに覚えておけば良いかもしれません。
最繁忙期だと割引にはならない
レール&レンタカーきっぷは常に乗車券と特急券が割引になる訳ではありません。
割引が受けられない期間はGW・お盆・年末年始の最繁忙期になります。
4月27日~5月6日(GW期間)
8月10日~8月19日(お盆期間)
12月28日~1月6日(年末年始期間)
上記の期間はレール&レンタカーきっぷとして発券はできますが、
乗車券・特急券の割引を一切受けることができない(無割引での発券)ので注意してください。
また、乗車券の有効期間が1日でも最繁忙期に含まれていたら割引されないのでこの期間の前後にレール&レンタカーきっぷを発券しようと考えている方は注意してください。
学生だと長距離はお得じゃない
レール&レンタカーきっぷは年齢制限は特にありませんが、読者の方が学生さんの場合だと、利用に慎重になったほうがいいかもしれません。
なぜなら学生は学校で学割証を発券でき、レール&レンタカーきっぷよりゆるい条件で2割引の乗車券を購入することができます。
学生割引乗車券だと、期間に制限もないですし、往復割引などの切符の割引もあわせて利用することができます、わざわざレール&レンタカーきっぷを発券するより、学割乗車券と単体でレンタカーを予約するほうが安上がりになる可能性があります。
特に長距離で往復割引を適用するとなると割引率も上がってくるので、学生の方は少々めんどくさいと思いますが、学割乗車券+レンタカー単体 か
レール&レンタカーきっぷ どちらが安くなるのかを検討して購入してみてください。
※もちろん学校によっては学割証を発券する理由が必要だったり、発券枚数制限があったりしますので万人の学生が手軽に学生証を発券することはできないことも承知しています。
みどりの窓口などの有人窓口に並んで購入しなくてはいけない
ネットで乗車券を購入する時代ですが、
レール&レンタカーきっぷはみどりの窓口でしか購入することができません。
昨今のみどりの窓口閉鎖で購入出来る場所が段々と減っていって
購入するハードルが高くなってきています。
都市圏だとそれなりに窓口がある駅はありますが、地方だと主要駅にしか窓口がないので購入するのも一苦労だと思います。
(地方の方は終始 車での移動かもしれませんが)
みどりの窓口は外国人の方でごった返していますし、順番が回ってきてもスパッときっぷを発券できるわけではありません。
きっぷを注文してから受け取るのに、5〜10分くらいかかります。
窓口に並ぶ時間を含めると30分くらいトータルでかかってしまいますので、きっぷを買うまでが正直、面倒なきっぷです。
せめて、ネットで乗車券含めて購入ができて、券売機で受け取りとかしてくれると利用する人も増えるんじゃないかと思っています。
複数人だと乗車券は同一区間で発券しなくてはならない
1人でも複数人でも同じ割引を受けることができるレール&レンタカーきっぷですが、複数人だと発駅・着駅が同じの同一区間で乗車券と特急券を購入する必要があります。
例えばですが、東京から大阪に移動する際に、途中の静岡でレンタカーに同乗する友達と落ち合う約束をしていました。
もちろん友達は東京から大阪の乗車券を購入してしまうと、東京〜静岡分の区間と運賃が無駄になってしまいます。
しかし、レール&レンタカーきっぷは複数人が利用する場合は、同一区間での購入が原則であり、バラバラの区間だと割引が受けることが出来ません。
結果的に普通にバラバラで乗車券を購入するほうがレール&レンタカーきっぷを購入するより安く済んだというオチにもなるかもしれません。
なので遠くに住んでいる人と合流して利用するというケースでは、
レール&レンタカーきっぷの効力はあまりないと考えられます。
利用の6日前からレンタカーのキャンセル料が大きくかかる
駅レンタカーをキャンセルしたら6日前からキャンセル料が大きくかかります。
利用日開始の7日前までは
220円の手数料で一定ですが7日前を切ると、キャンセル料が一気に跳ね上がります。
利用開始の6日前から3日前までだと
利用料金の20%
利用開始の2日前から前日までだと
利用料金の30%
利用開始時刻までだと
利用料金の50%
とキャンセル料が上がり続けます。
なのでレンタカー利用開始直前で急遽、キャンセルになった場合は
3,000円~4,000円ほどかかってしまいますので不確定な日程で闇雲にレール&レンタカーきっぷを購入するのはリスクがあると思います。
レール&レンタカーきっぷについて説明しました。
ネットできっぷを購入する時代にわざわざ窓口に行ってきっぷを購入するのは正直、めんどくさいですが行きたい観光地の近くまで列車を使って移動して、鉄道がないところは二次交通のレンタカーを利用するという現代の旅のスタイルに即したきっぷとなっています。
列車旅が基本はメインだけど、レンタカーも利用して旅をするという方は是非、
レール&レンタカーきっぷで旅に出てみてください。
利用編はこちら
コメント